“ 衣紋抜き は、付けますか?”|仕立て屋がお客様にする質問

仕立ての依頼を受けた時、仕立て屋はお客様にたくさんの質問をします。ここでは、その質問の意味と意図を解説したいと思います。

質問: 衣紋抜き は、付けますか?

この質問は、長襦袢の仕立てを受けるときにする質問の一つです。

衣紋抜き (えもんぬき) とは

長襦袢の背中心についている布です。
縦長の布や台形の布、紐を通すだけのループのような物があります。
「衣紋抜き」でぜひ検索してみてください。

衣紋抜き は何のために付けるのか

着物は衣紋を抜いて着用します。
衣紋と抜くとは、首の後ろ側で衿を首から適度に離すことです。着用する時、わざわざ衿を後へ移動させて着用します。わざわざ衿を動かすので、この動かした衿が戻ってこないように“衣紋抜き”を付けます。

衣紋抜き は必要なのか

衣紋抜きは、必要ないと思っています。
着用していると衿が動く場合は、着方に原因があります。着用方法を見直すことをお勧めします。

KOTAROではどうしているのか

KOTAROでは、基本的に衣紋抜きは付けません。
お客様の方からリクエストがあった場合のみ対応しています。

長襦袢
衣紋抜きは付けていません。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。