着物衿の雨コート、寸法を変えて仕立て直してみました。

一度仕立てて着用した着物衿の雨コートですが、衿が開いてくることが気になったので、寸法を変更して仕立て直してみました。ボディーに着せてみたところ、良い感じに仕上がったと思っています。

仕立て直し後のコート

仕立て直し前のコート

変更した寸法

肩明き: 2寸5分 → 2寸3分に変更
前巾: 5寸8分 → 7寸3分に変更
後巾: 7寸8分 → 8寸3分に変更

解説

肩明き:
衿が肩から落ちる感覚があったため、肩明きを小さくしました。首横で着物の衿にピッタリと沿ってくれるので良い感じだと思っています。また、先日着物を着用したときコートも着用してみましたが、苦しい感覚はありませんでした。衿が肩から落ちる感覚がある場合、肩明きを小さくすると言うのは有効だと思います。

前巾・後巾:
前身頃の重なりが浅いと感じたので、まずは竪衿側で前巾を1寸広くし、その後、もう少し前の重なりを増やすため、脇側で5分広げています。前身頃の重なり具合は、好みで変わる部分だと思います。今回は前身頃をすっぽり覆いたいのでこのような寸法に変更しました。

まとめ

竪衿を付け直したことで、衿付けラインもより胸を覆うようなラインになりました。今回は雨コートなので、着物の衿をすっぽり覆うことができて満足しています。また今回の仕立て直しで紐も変更しました。内紐は下前の衿に一本長い物を付け、身体を一周させ、上前の衿に付いている紐と結びます。この紐は、衿が固定されて良いと感じています。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。