お客様の着物寸法を決める時にKOTAROが行っていること。

着物の寸法を決める時、どのように決めていますか?身体のサイズを測り、計算から割り出して決めていませんか?KOTAROでは計算から割り出すこともしますが、それに加えて、着物の試着もしてもらっています。

着物

まずは採寸

お客様の着物寸法を決める時、KOTAROでは、まずは採寸をさせていただき、その後、着物の試着をお願いしています。採寸では、大まかでもいいので今現在の身体のサイズを把握しておきたいからです。また採寸と同時に、基準の寸法も把握しておきます。

次に試着

着物の試着をお願いする理由は、どのように着物を着ているのか、または、どのように着物が着たいのか、お客様とKOTAROの意思疎通を図るためです。実際に手を動かして着物を着てもらうと、お客様が着物を着る上で大切にしているところが見えてきます。そこが知りたいのです。

着物の試着が必要な理由

着物の試着は必須だと考えています。
例えば、一番測ることができないのが裄です。KOTAROでも実際に腕を伸ばしてもらい裄を測りますが、その測った数字は何%信頼できますか?自分の採寸を信用していないと言う話では無く、お客様がどのような着方をするかにより、必要な裄の寸法が変わる、ところに注目しています。
裄だけでなく、前巾・後巾も同様です。お客様が着物を着る時、どこに注意して着ているのか。どこを見ているのか。何を心地良いと感じているのか。私が着物を着るときに見ている部分と、お客様が自分で着物を着るときに見ている部分は、全く違うと思っています。その方にとって重要度の高い事を、試着することで目に見える形にし、話し合い、擦り合わせていきます。

実際に着物を着て来店いただく

実際に着物を着て来店いただくことが、一番良いと考えています。
どんな着物でも構いません。浴衣でも構いません。実際に来た姿を見せてもらうことは、次の寸法にとても反映しやすく、お客様との擦り合わせもとてもスムーズに進みます。ただ一つ、帯の部分が見えない点が難点です。

KOTAROが大切にしていること

KOTAROでは、着る人が“心地良い”と感じる着物を仕立てることを大切にしています。
誂えるのに、セミオーダーではとてももったいない。仕立て屋はどんな寸法でも要求があれば応えることができます。心地良い着物を着ることは、心地良くいられる時間を作ります。心地良く居られると、視野が広がります。楽しいことがもっと見えるようになります。楽しいことが見えるようになると、そこへ行きたいと思うようになります。つまり、心地良い着物を着ることは、より広い世界・新しい世界に連れて行ってくれると思うのです。だからKOTAROは、“心地良さ”を大切にしています。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。