衿巾ほんの少し広めのバチ衿。百合柄の浴衣を仕立てました。

ここ数年、麻着物を浴衣として着用していましたが、浴衣らしい柄が恋しくなり新調しました。今回は、バチ衿はバチ衿ですが、衿巾をほんの少し広めで仕立ててみました。

浴衣

仕立て寸法

  • 身丈 4尺2寸5分
  • 裄 1尺8寸
  • 袖巾 9寸5分
  • 肩巾 8寸5分
  • 袖丈 1尺4寸
  • 袖付け 6寸
  • 見八ツ口 4寸
  • 前巾 7寸
  • 後巾 8寸
  • 抱巾 △5分
  • 衽巾 4寸
  • 合褄巾 3寸7分
  • 褄下丈 2尺1寸
  • 衽下がり (肩)5寸5分
  • 肩明き 2寸3分
  • 剣先の縫い代 成り行き
  • 衿の付込み 5分
  • 繰越 3分

仕立てのポイント

バチ衿の衿巾を少し広めにし、袖の丸みを8分にました。

衿巾広めについて

バチ衿の衿巾は、背中心で1寸5分・衿先で2寸となっていますが、今回は背中心で1寸5分・衿先で2寸2分にしました。背中心の衿巾は変えず、衿先のみを通常よりもほんの少し広くすることで、掛け衿先辺りでの衿巾もほんの少し広くなります。ほんの少し広めのバチ衿を作りたい時、背中心から衿先に向かって自然に広がる衿にしたいと思い、衿先の仕上がり巾を通常よりも広くしてみました。個人的には満足しています。

袖の丸み8分について

袖丸みの標準寸法は5分です。今回は浴衣ということで少し大きくしてみました。いつも着物を見ている人でもあまり気が付かない程度の変化かもしれませんが、比較すると袖に丸みを感じると思います。

仕立て工程

着用

こんな感じで着用してみました。YouTubeの配信で着用していますので良かったら見に来てください。

百合の浴衣着用YouTubeはこちら
>>> 着物で人生をもっとたのしむ仕立ての世界: 第6回 着物の「脇の横皺」と「後巾」

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。