長襦袢の寸法と着物の寸法は、同寸でなければいけない寸法とそうでない寸法があります。
ここでは特に繰越寸法について、長襦袢と着物の関係を見ていきたいと思います。
長襦袢の繰越寸法と着物の繰越寸法は同じでなければいけないのか
答えは、同じであることが理想。
着物の繰越寸法が7分なら、長襦袢の繰越寸法も7分であることが良い。
下の写真は、長襦袢と着物の繰越寸法がそろっている場合の着姿。
長襦袢と着物で繰越寸法が違うと何が起こるのか
長襦袢と着物で繰越寸法が異なっていると、衿の添いが悪くなる。
・長襦袢の衿に着物の衿が添わない。
・長襦袢と着物の衿の間に隙間がある。
・後の衿は沿っているのに、前で衿が浮いている。
繰越寸法が異なると着用時このような事が起こる。
長襦袢と着物の衿の“添いが悪い” とは
下の写真のように、長襦袢と着物の衿の間に隙間が出来ている。
これを“添いが悪い” “添わない”と言う。悪いことではないが、添っていた方が着心地は良い。
長襦袢と着物で衿は添わないといけない物なのか
長襦袢と着物で衿が添っていなければいけないのかと聞かれれば、衿が添っていようが添っていなかろうが、着物は着られる。添いが悪くても、着姿が悪いわけではない。
添いが悪いと、何がいけないのかというと、着心地が悪い。
私の着用時の感想から言うと、背中心で衿の添いが悪いと、前の衿合わせもプカプカと浮いてしまう。
プカプカと浮く感覚が初めての感覚だと尚更よく分からない衿合わせの着姿が出来上がる感覚になる。迷いながら理解不能な衿合わせをし着姿ができあがる。このプカプカの原因を理解した上で着る時は、なんの抵抗もなく着られる。
衿はピシッと着心地よく着たい、という場合は、長襦袢と着物の繰越寸法は必ず一致させた方が良い。
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