着物の寸法講座 は、毎月オンラインで開催しています。
詳細はこちら >>> 着物寸法の基礎を学び、着姿から理想寸法を見つける! 着物の寸法講座 @オンライン
今回は、再受講の方を含め4名の方にご受講いただきました。
褄下は仕立ての段階で上がっている
衽には、衽巾と合褄巾の2つがあり
合褄巾を付けて仕立てをすると、仕立てあがった着物の裾は、自然と褄上がりの仕上がりになります。
構造を考えれば、当然のことで、この褄が上がった状態が
着姿に影響しているかと言えば、大きな影響はないように思っています。
合褄巾には、褄を上げた着姿になるための工夫ではなく
身体に布を添わせるための工夫だと考えています。
合褄巾を付けるとは
「合褄巾を〇〇の寸法にしてください。」と言うように
合褄巾について細かい寸法を指定することは少なく、
「合褄巾を付けてください。」もしくは
「合褄巾、通しでお願いします。」というお願いの仕方をします。
合褄巾を付けてください、とお願いをすると
呉服屋さんや仕立て屋さんの規定に沿った合褄巾の寸法で仕立てあがります。
合褄巾は通しでお願いします、とお願いをすると
衽巾と同じ幅の合褄巾で仕立てあがります。
着物の寸法には、具体的な数字で寸法をお願いする箇所と
付ける・付けないの2択でお願いをする箇所があるのです。
お客様と仕立て屋の間の通訳という考え
お客様のお悩みは具体的ではないことが多いと思います。
例えば「裾がどうしても広がってきちゃうんだよね。」と言われたとき
「まずは、合褄巾を付けてみましょう。それでも広がるならスマート仕立てにしましょう!」
という感じに、対策を順序だててご提案できる販売員さんが増えるといいなと思っています。
お客様と仕立て屋の間に、反物を販売するだけじゃなく
お悩みにも対応できる、両方の言葉や意図を理解できる販売員さん。
素敵すぎます。