本は、気が向いたときにだけ読むような性格の私ですが、昨年から珍しくコンスタントに数冊読んでいるので、何か着物の本が読みたいなと思った時の誰かの参考になればと思い、本の紹介ブログを書いています。今回は着物にまつわるエッセイを紹介したいと思います。
きものが欲しい! 群ようこ

難しい話は一切なく、きものを着る時・着ている時の話や呉服屋さんでの体験談など、私も同じような経験したことあるなぁとか、群さんの心の動きに共感できる部分が多々あるエッセイでした。実母による30分500万円お買い上げの話など、なかなか経験しない話も面白かったです。佐藤愛子さんや篠田桃紅さんとの対談がそのまま会話体で書かれているのもとても面白かったです。写真もともに掲載されいてるので、対談の情景が目に浮かびました。表現力が素晴らしく、ふわっと感じていたことが、素敵な言葉・上手い言い回しになって、着物ってそうだよね、と納得の解答をもらった気がします。
出版社内容情報はこちら:
なけなしのお金をはたいて買ったきもの物語や、実母による30分500万円お買い上げ「噂の500万円事件」、呉服店でのお誂え苦労話など、群ようこ書き下ろし、まるごと一冊きもの遍歴記。
着物憑き 加門七海

タイトルの「憑き」からも想像できるように、着物にまつわる心霊体験が書かれている本。心霊体験と言ってもとてつもなく怖い話ではなく、リユース着物を買った時、前の人の想いが残っていたら嫌だな、と何気なく思うことについての体験談が書かれていたりします。読んでいて、やっぱり、と思うところや、感じる人はこんなこともあるのか、とか、私が体験したことのない話が面白かったです。ゾクっとする話は、半分ぐらいでしょうか。後の半分は着物雑学的なものが多く、賛否分かれそうな感じです。「憑き」を期待して読むと、ゾクっとする体験談をもう少し追加で載せて欲しかったなと思うところです。ですが、全体的には面白いのでおすすめです。
出版社内容情報:
私が引き寄せられるのは、古いものばかり。物も着物も、幽霊も――。
日本古来の呪術・風水・民俗学などに造詣が深く、豊富な心霊体験を持ち、様々な分野で活躍する作家・加門七海氏。
日常的に着物やアンティークを身につける本人の実体験や見聞きした逸話の数々……着物をめぐる怪しくも深遠な世界が綴られる十一章。
おんなときもの 土性至凡

昭和55年に繊研新聞社から発行された土性至凡(どじょう ゆきちか)先生のエッセイです。
着物とはどういうものなのかを細分化し、それぞれに著者の考えが書かれています。「褻着(けぎ)(くつろぎ着)」から始まり、着物ひとつひとつの言葉の意味、普段着から礼装まで一つひとつの意味を、著者の考えが書かれています。昭和55年という時代の女性のあるべき姿について書かれている部分も多々あり、私からすると、大変な時代だったんだなと感じました。とても男性目線の本であるとも感じました。一歩引いたところから読むと学ぶべき点が多いと感じました。著者の人柄が色濃く出ている本で、途中飛ばしながら読んでしまいましたが、こんなにも細かく着物について考えが書いてある本はなかなか無い良い本だと言うことなので、再度読みたいと思っている本です。
折にふれて 清野恵理子

現在読んでいる本。半分ほど読んだとことですが、好きです。まずは見開き1ページに清野さんの考えていること・思い出などを綴った文、ページをめくるとその情景を着物や空間に落とし込んだ写真。あぁこうやってこの空間にこの着物を着てこの女優さんの表情なんだ、と全てが勉強になる本。清野さんの頭の中を知ることができるのがとても楽しい。知らないことも多く、いちいち調べては読み進めていますが、それも楽しい。着物の取り合わせの写真、素敵な女優さんが着物を着ている写真を見ているだけでも楽しい。穏やかな気持ちになる本です。
婦人画報での紹介文:
『時のあわいに きものの情景』の前作にあたる一冊。「着物の取り合わせの妙」に定評のある清野さんが、着物にまつわる折々の情景や思いを、やわらかな筆致で綴ります。清野さんの世界観を見事に表現した浅井さんの写真も秀逸です。
まとめ
今回は4冊を紹介しました。現代本ばかりですが、必ずと言って良いほど、戦前戦後の話が出てきます。その頃の着物のことや着物周りのこと、何を見てどんな感情を抱くのかなど、どれも勉強になりました。すでに読んだことのある方も多いと思いますが、まだの方はぜひ読んでみてください。「折にふれて」は引き続き読み進めたいと思います。
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