“衣紋を抜く”とき着付けと仕立ての両方で衣紋を抜くことを基本に考えています。今回は、繰越7分の長襦袢を使い「繰越」の基本と考え方について解説したいと思います。
基本の繰越寸法
基本の繰越寸法 5分〜8分
繰越寸法の考え方
私が考える繰越寸法の基準について解説します。
下の写真は繰越7分の長襦袢をボディーに着せた写真です。(長襦袢と着物の繰越寸法は同じなので、長襦袢を使って解説します)
繰越7分の長襦袢を適度に衣紋を抜いて、着物用ボディーに着せました。ボディーの肩山に、黒色のテープを貼りました。薄っすらと透けて見えると思います。長襦袢の肩山は、布の折り目です。

下の画像で、それぞれのラインを描きました。
黄色い線:ボディーの肩山
青色の線:長襦袢の肩山
赤色の線:衿の中心の延長線

私は、繰越寸法の基本を次のように定義しています。
「身体の肩山と、衿付けの延長との中間に、長襦袢の肩山が来ること。」
つまり、黄色の線と、赤色の線の中間に、青色の線があることを、基準にしています。
寸法を変える
上の写真の場合、
長襦袢の肩山が、やや身体の肩山よりにあるので、
青色の線を、黄色と赤色の中間にしようとするなら
「もう少し繰越寸法を減らしても良い」という見解です。
繰越寸法とは
長じゅばんの肩山が、どの位置に来るのが好きなのか?
を考えることと同じです。

「まぁこのくらいならいいだろう」とこのままでも良し。
「もっと肩山を後ろへ持って行きたいから繰越を減らす」も良し。
「衣紋は繰越のみで抜きたいから繰越を増やす」も良し。
好みの衿の形が、どの繰越だと実現するのか。
ぜひ探ってみてください。
寸法の違う着姿の比較


仕立てに必要な着物寸法
- 身丈(みたけ)
- 裄(ゆき)
- 袖巾(そではば)
- 肩巾(かたはば)
- 袖丈(そでたけ)
- 袖口(そでぐち)
- 袖付け(そでつけ)
- 身八ツ口(みやつくち)
- 袖丸(そでまる)
- 前巾(まえはば)
- 後巾(うしろはば)
- 抱巾(だきはば)
- 衽巾(おくみはば)
- 合褄巾(あいづまはば)
- 褄下(つました)
- 繰越(くりこし)
- 衽下がり(おくみさがり)
- 衿の付込み(えりのつけこみ)
- 剣先の縫い込み(けんさきのぬいこみ)
- 肩明き(かたあき)
- 衿型(えりかた)
参考資料
KOTAROではダウンロード可能資料を公開しています。
ダウンロード可能資料はKOTAROが運営するM KIMONOオンライン和裁教室に掲載しています。
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