繰越1寸5分 の着物が着てみたい!①結城紬を仕立て始めました。

繰越を大きくすれば衣紋は抜けのか?!
衣紋が抜けないのは、繰越が大きすぎることが原因ではないのか?!
繰越1寸5分 にすれば衣紋は抜けるのか?!

この疑問を解消するため、 繰越1寸5分 の着物を仕立てることにしました。

結城紬 繰越1寸5分

結城紬について

2021年の目標のひとつ「地機の結城を着る」
昨年から用意していた反物を仕立てることにした。
無地の結城は高機が多い中、あえて地機を選んだ。
まずは単で仕立てるため、地入れは硬めになっている。

結城紬

繰越1寸5分 に決めた理由

繰越1寸5分 を最大とした。

基本の考え方を基にすると、標準の繰越寸法7分の場合、
衣紋を抜いて、着用時に衿付けは身体の肩から1寸4分後ろの位置にある。
この時の1寸4分を切りの良い数字にし、繰越1寸5分 に決めた。

繰越はどんなに大きくても仕立ては可能。
しかし、大きくする分、身丈も長く必要になる。
しかし現実的な着用とその後の仕立て替えを考えると1寸5分が最大となった。

繰越1寸5分
左側の糸印:肩山、右側の糸印:肩明き

繰越1寸5分 の予想

今まで通りの衣紋は抜けないだろう。
着物の肩山は、身体の肩山に乗り、どちらかというと男性的な着姿になるだろう。
衣紋を抜こうとすると、中途半端な抜き方では「衣紋が詰まってくる」という現象が起こる予定。
その他、繰越0と比較し、どんな違いが現れるのか期待。

結城紬
裁断の様子
結城紬
地の目に沿って裁断している様子

関連記事

\プロの方にたくさんご受講いただてます!/
この講座では、着物を仕立てるために必要な全ての寸法について標準寸法をお伝えし
その寸法を変えると着姿がどう変化するのかを解説しています。
着物寸法の基礎を知り、着姿から理想寸法を一緒に見つけましょう。
次回、2025年3月14日東京、2025年10月24日名古屋にて
着物の寸法講座を開催します。

この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。