着物の裾が開く とは、例えば、こんな着姿になる着物のこと。
なぜこの現象が起こるのか、探ってみました。
着物の裾が開く とは
○で囲ったところが開いている部分。
この部分がAラインスカートの様に広がっているので「開く」と表現していることが多い。
着姿としては、この部分は広がらず、足の方へくっついていて欲しいと思うのだが
着物によっては言うことを聞いてくれない物がある。
力の伝わり方を考える
着物を着る時、衿先を持って、少し持ち上げる動作をする。
その時、左脇の裾まで力が伝わっているのか、が問題だと考えている。
衿先を持ち上げたほんの少しの力が
対角となり一番遠い部分まで力が伝わればこの現象は起こらない。
どうすればその力を遠くまで伝えることが出来るのか。
ここを解決するのが仕立てである。
力を伝える仕立て方
①合褄巾を付けた仕立てをする
②抱巾を付けた仕立てをする
③合褄巾と抱巾の両方を付けた仕立てをする
④褄下丈を短くする
⑤スマート仕立てをする
この5つがまずは大切だと考えた。
①~⑤の内、1つだけ工夫すれば裾の開きが改善するかもしれないし
3つ4つ工夫しないと改善しない場合もあるだろう。
力の伝わり方の違いを知る
前項「④褄下丈を短くする」の検証は、仕立て屋でなくてもできる。
何でも手持ちの着物を着用し、衿先を軽くひっばってみる。
一番遠い左脇の裾が動けば、力は伝わっている。
動かなければ、力は伝わっていない。
例えば、赤茶色の緞子の着物は全く動くかない。
合褄巾もついてるし褄下丈も長く無いのに動かない。
きっと生地自体が重たいのだろう。
逆に写真2枚目、くすみピンクの紬はともてよく力が伝わる。
関連記事
-
着物の寸法
着物の裾が開いてしまう着物と、そうでない着物の違いはどこにあるのか。
着物の裾が開く とは、例えば、こんな着姿になる着物のこと。なぜこの現象が起こるのか、探ってみました。 着物の裾が開く とは ○で囲ったところが開いている部分。この部分がAラインスカートの様に広がっているので「開く」と表現 […] -
寸法について
褄下 が短いとどうなるの?!褄下丈はいくつが妥当なのか比較をしました。
実は、歩きやすさと裾のシルエットに絶大な影響力と持っているのが 褄下 (つました) という寸法。短すぎると衿先が沢山見えて見栄えが悪く長すぎると風が吹いただけで上前が剥がれ常に裾が気になる状態褄下丈 は、いくつが妥当なの […]
\プロの方にたくさんご受講いただてます!/
この講座では、着物を仕立てるために必要な全ての寸法について標準寸法をお伝えし
その寸法を変えると着姿がどう変化するのかを解説しています。
着物寸法の基礎を知り、着姿から理想寸法を一緒に見つけましょう。
次回、2025年3月14日東京、2025年10月24日名古屋にて
着物の寸法講座を開催します。
その寸法を変えると着姿がどう変化するのかを解説しています。
着物寸法の基礎を知り、着姿から理想寸法を一緒に見つけましょう。
次回、2025年3月14日東京、2025年10月24日名古屋にて
着物の寸法講座を開催します。