4月下旬、KOTARO裁断教室を名古屋にて開催しました。
昨年まで「着物の裁断講座」として開催していた講座を、今年から「KOTARO裁断教室」と名前を変え、講座内容も見本の反物を使うのではなく、受講者さんが実際に自分で縫いたいと思っている反物を持参いただき、教室内で裁断するというものに変更し開催しました。
今回は、午前・午後と2コマ開催し、計8名の方にご受講いただきました。
浴衣の裁断、男物の裁断、肩身変わりの着物の裁断、羽織の裁断、絹物の地直し、などの指導をさせていただきました。
今回開催した教室
受講者さんが裁断したい反物を実際に裁断する教室です。着物、羽織、長襦袢、浴衣、男物、女物、子供物などの裁断が可能です。
詳細:【ご案内】反物の裁断がしたい !! KOTARO 裁断教室 のご案内
なぜ「裁断教室」へ変更したのか
着物や羽織を縫えるようになっても、裁断ができなければ何も始まりません。
KOTARO和裁教室には、自分で縫って着たいという生徒さんがたくさんいます。ある程度縫うことはできるという方もたくさんいらっしゃいます。ネックになっているのは「裁断」なのです。
理由は単純です。
裁断を間違えると元に戻らない。怖い。本当にこれであっているのか不安。柄合わせがわからない。傷汚れの裁ち合わせがわからない。間違えた時の対処がわからない。反物が短い場合の裁断方法がわからない。など。
私は生徒さんに長く和裁教室に通ってほしいと思っている反面、巣立ってほしいとも思っています。
「巣立つ」とは「成長」した証です。
初めは毎週通っていた生徒さんが、縫えるとことは家で縫い、ある程度縫えたところで答え合わせをしに教室へ来てもらうなれば大成功です。生徒さんもわかる部分が増え、今まで見えなかった部分が見えるようになり、話す内容もより深くなります。そのうち、裁断するためだけに教室に参加し、縫いは家でできるようになります。
だから、「裁断」だけが学べる教室に変更しました。
裁断の難しさ
裁断の難しさは、反物や柄が無限に存在する点です。
- 13mの反物もあれば、12m、11m、10mの反物も存在します。
- 着物用の反物やコート用の反物と別れている場合もあります。
- やわらか物と紬では地直しの仕方が変わります。
- 絽の場合は地直しを上手くするちょっとしたテクニックがあります。
- お召や絞りのときは布の向きに注意します。
- 市松や麻の葉模様の場合と、飛び柄の場合では柄合わせの仕方が変わります。
- どこに良い柄を出すのか、着物と羽織では異なります。
- 紋がある時、紋の位置が決まっています。
一度に全てを覚えることはできません。
一気に学ぶことも楽しいですが、自分が実際に着用したいと思っている反物の裁断から覚えていく方がより記憶に残り学びになると思っています。
KOTARO裁断教室 詳細
【ご案内】反物の裁断がしたい!!KOTARO裁断教室のご案内
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